- 英語表記
- Channeling implantation
チャネリング現象は浅い接合形成においては深さ方向にテールを引く分布となるため抑制しなければならないが、この深くまで入るという特徴を積極的に利用する技術。ランダム注入と同じ加速エネルギーで注入した場合は、深い位置まで注入分布を形成することができる。ランダム注入分布とのプロファイルの差は注入するイオンの電子阻止能に依存するためイオン種により異なる。チャネリング注入のメリットは、前述した深いプロファイルの形成に加えて、注入マスクを薄くできる、CDロスを小さくできる、注入損傷を低減できるなどが挙げられる。ランダム注入と同じ深さまで注入する場合チャネリング注入では加速エネルギーを低くできるためマスクの厚さを薄くできる。またチャネリング注入では横方向の分布の拡がりが小さくなるのでマスクパターンからの寸法変動が小さくなります。チャネリング注入では、イオン注入の角度が重要となるため、正確なビーム角度制御が要求されます。