- 英語表記
- ion source
イオン注入に用いるイオンを発生させる部位をイオン源と言い、イオン注入装置のビームラインの最上流に設置される。イオン源では、真空中に導入した原子に対して電磁界を用いてプラズマを生成する。電子と原子を衝突させることで、原子の電子を離奪させて(これを電離という)、イオン化する。プラズマ放電を起こすための方式としては、その電離のためのエネルギー供給方法の違いによって、直流型、高周波型に分類される。半導体生産用のイオン注入装置では、直流放電型が用いられることが多く、イオン源の寿命の観点から、フリーマン型(熱電子発生用のフィラメントが直線形状)や、バーナス型(同じくらせん又はU字型)からIHC型(プラズマ中にフィラメントをさらさない間接的電子加熱方式)と変遷してきた。高周波型は容量結合又は誘導結合によって高周波を放電室に導入して、そのエネルギーによって電離、イオン化を行なうものである。高周波型はその目的で、周波数を選択し、大面積のイオンビーム形成やは多価イオンの収量を増やすためなどに用いらている。